2014 マイベスト映画20

【2014マイベスト映画20】

 

1. ウルフ・オブ・ウォールストリート

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『ウルフ・オブ・ウォールストリート』 予告編 - YouTube

感動は思いがけないことに出会った瞬間に訪れるものだと思うが、この映画は予想を超え、どんどん突き抜けて行く展開を見せてくれる。その迫力に圧倒され、胸が踊った!

監督は「警鐘を鳴らす物語」と語っているが、僕はこれを反面教師の物語と思えないところがある。

「ドン底で終わるより、一夜の王でありたい。いや、死ぬまで王でありたい!」という凄まじい根性がほんとに泣かせる。

 

 

2. グレート・ビューティー 追憶のローマ

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映画『グレート・ビューティー/追憶のローマ』予告編 - YouTube

死を想い、生を見つめる幻想の旅。象徴的なモチーフの数々で魅せる美しき人生の惑いと悟りの物語に酔いしれた。

水のように流れるカメラ、麗しい音楽、そして、くわえタバコに笑みをたたえて登場するジェップの佇まいがこの上なく素晴らしい。

 

 

3. リアリティのダンス

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映画『リアリティのダンス』予告編 - YouTube

私的な出来事を詩的に語るホドロフスキーの手腕に驚く。

リアリティをダンスさせながら描かれる彼の物語は、彼自身を救うものでありながら、生きづらさを抱えているすべての人たちを救う物語でもある。

人生の水先案内をしてくれるような素晴らしい作品だった。

 

 

4. プリズナーズ

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映画『プリズナーズ』予告編 - YouTube

役者陣の鬼気迫る演技、撮影、編集、音楽の使い方まで見応えたっぷり。重々しい曇天が広がるロケーションも怖い。

正義と悪、光と闇の混沌の中で迎える幕引きも秀逸な余韻を残す。

 

 

5. ザ・ゲスト

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映画『ザ・ゲスト』予告編 - YouTube

ジャンル映画への愛と尊敬に溢れた快作!

暴れまわる"怪物"の惚れ惚れするような強さ、美しさ。敵か味方か、目的さえも分からない、そのミステリアスな姿がセクシー。

 

 

6. フューリー

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映画『フューリー』予告編 - YouTube

善悪が溶解した血と泥の世界で繰り広げられる命のやりとり。下品なものは下品に、残酷なものは残酷に。

それと対照的に、崇高なまでに美しい男たちの勇姿が胸を打つ。

ドイツ人親子と食卓を囲むシーンの緊張と緩和のバランスの見事さ。演出、演技、どれもが素晴らしい。

 

 

7. 誰よりも狙われた男

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フィリップ・シーモア・ホフマン、ラストの主演作!映画『誰よりも狙われた男』予告編 - YouTube

銃撃戦や爆破ではなく、"会話"で魅せるサスペンス。不穏さを漂わせる会話の緊張感は見事。

極めて人間的なキャラばかりでどこを見ても哀しく、愛おしい。

そして、故フィリップ・シーモア・ホフマンが演じるバッハマンのタバコを吸うその姿のセクシーさ。

彼が叫ぶ「FUCK」は映画史に残る名"FUCK"シーンだった。R.I.P.

 

 

8. ファーナス 訣別の朝

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映画『ファーナス/訣別の朝』予告編 - YouTube

負け続けながらも"苦難の外"に這い出ようとする者たちの物語。

OPとEDに流れて魂の叫びを代弁する"Release"の選曲もいい。

2014年最も演技と演技のぶつかり合いに震えた作品だった。

 

 

9. 複製された男

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映画『複製された男』予告編 - YouTube

あらゆるところにメタファーを敷き詰めた、詩的で美しく奇妙な寓話。

脚本、撮影、音楽、どれも見事だし、説明を排した作りが好奇心を刺激する。

終わってすぐにまた見返したくなる上に、2回目はまた違った印象をもたらす設計なのもとてもよく出来ている。

 

 

10. ネブラスカ

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映画『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』予告編 - YouTube

父を超えたいという思いと、いつまでも威厳を持っていて欲しいという思いの間で揺れる息子に共感した。

父もいつまでも"男"でありたいものだと思う。その複雑な父と子の関係に対する最良の選択を見た。

新旧の境が溶け合い、人生は続く。

 

 

11. 8月の家族たち

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映画『8月の家族たち』予告編 - YouTube

家族は"他人"であることを描きつつ、それでも永遠に"家族"という絆に囚われる悲劇。奥深く人間臭い登場人物たちがそれぞれ魅力的だった。

 

 

12. ニンフォマニアック Vol.1 & Vol.2

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『ニンフォマニアック Vol.1/Vol.2』予告編 ハードVer.(R18+) - YouTube

色情狂女の回想をインテリ男がいちいち数学的に、文学的に解釈していくバカバカしさが可笑しくてしかたなかった。

 

 

13. アデル、ブルーは熱い色

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『アデル、ブルーは熱い色』予告編 - YouTube

もの凄い没入感。五感が生の糧、痛みは愛の証明であることを繊細に描く。

2人の生き生きとした演技に心奪われた。

 

 

14.百円の恋

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『百円の恋』予告編 - YouTube

負け犬ですらなかった女が最後に口にするシンプルの言葉が胸を打つ。 

安藤サクラの心の演技、肉体の演技がとにかく素晴らしい。

 

 

15.マップ・トゥ・ザ・スターズ

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映画『マップ・トゥ・ザ・スターズ』予告編 - YouTube

欲望、嫉妬、憎悪、相変わらず狂気が蔓延している。クライマックスの崩壊が素晴らしい。

 

 

16. ハミングバード

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『ハミングバード』予告編 - YouTube

高層ビルと地上 (=どん底)の対比のうまさ。社会派でありながらアクションでも魅せるバランスが見事。

 

 

17. ジャージー・ボーイズ

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映画『ジャージー・ボーイズ』予告編(ロングバージョン)【HD】 2014年9月27日公開 - YouTube

イーストウッド版『グッドフェローズ』。まるでギャング映画の味わいに歓喜した。

 

 

18. her/世界でひとつの彼女

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映画『her/世界でひとつの彼女』予告篇 - YouTube

この世界に住みたいと思わせる未来世界のこだわり抜いたビジュアルが美しい。

ラブストーリーだが、極めてSF的な展開にも驚いた。 

 

 

19. サボタージュ

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映画『サボタージュ』予告編 - YouTube

血なまぐさいバイオレンスの凄まじさ。善悪の境が見えない濁った世界に放り込まれたシュワちゃんが新境地を開拓した。

 

 

20. ある優しき殺人者の記録

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映画『ある優しき殺人者の記録』予告編 - YouTube

最初と最後で映画の印象が180度変わってしまう面白さ。全編ほぼ1カットで展開されるジャンルを超越した展開に圧倒された。

 

 

一覧

1.ウルフ・オブ・ウォールストリート
2.グレート・ビューティー 追憶のローマ
3.リアリティのダンス
4.プリズナーズ
5.ザ・ゲスト
6.フューリー
7.誰よりも狙われた男
8.ファーナス 訣別の朝
9.複製された男
10.ネブラスカ
11.8月の家族たち
12.ニンフォマニアック Vol.1 Vol.2
13.アデル、ブルーは熱い色
14.百円の恋
15.マップ・トゥ・ザ・スターズ
16.ハミングバード
17.ジャージー・ボーイズ
18.her
19.サボタージュ
20.ある優しき殺人者の記録

 

2014年の劇場鑑賞数181本

DVD/BDなどが130本

年間の映画鑑賞数311本でした。